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LeonArts.at

いらっしゃいませ。 
今回はベーシストのあなたがスタジオやライブで「抜ける音」を出すための方法を
筆者の経験を交えてご紹介したいと思います。

そもそも「抜ける音」ってなに?

よくバンドマン達の間で交わされる「抜ける音」という言葉ですが、
これはロック系のバンドなどがとても大きい音で演奏している時に
その爆音の中でも各パートが何を弾いているかをしっかりと把握できるような音のことを言います。
対義語は「埋もれる音」とよく言いますね。
そしてこの「抜ける音」を意識して音作りが出来ないと、
 
あなたがせっかく素晴らしいテクニックをお客さんに聞かせているつもりでも

残念ながら全くベースの音が聞こえてなかった、ということになりかねません。
つまり「抜ける音」とは、
あなたが演奏しているベースの音やニュアンスを
限りなく100パーセントに近付けてお客さんに聞かせるためのテクニックの1つなのです。
ぜひ体得してあなたのベーシストライフを充実させてみてください。
では1つずつ紹介させていただきます。
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1.ピッキングの位置に気を付けてみる

ベースという楽器は他の弦楽器と比べても、
とてもシビアで繊細なタイプの楽器だと言えます。
何故かと言いますと、
ベースの各弦の太さの差が大きく、音量に差があるからです。
同じ様な構造のギターは弦の本数こそ多いですが、
どれも細いので鳴らすのはさほど難しくなく、
比較的音量差が少ない楽器と言えるでしょう。
各弦に音量差があるからこそ、ベースの世界では音量を均一に整える「コンプレッサー」というエフェクターが発達したのかも知れませんね。
さらに言うと、ベースはピッキングをする位置によっても鳴る音が全く違うのです。
筆者はベースを弾き始めた頃はジャズベースタイプ(以降ジャズベ)を使用していました。
ジャズベを弾いていた頃にはあまり気にならなかったのですが、
ある時にバンドの練習にプレシジョンベースタイプ(以降プレベ)のベースを持ってきて弾いてみたのですが、
音抜けが全く良くありませんでした。
いくらピッキングを強くしても全くニュアンスが出ず、その日の練習ではプレベは使い物になりませんでした。
それから数年経ち、サポートのバンドでプレベを使って欲しいというオーダーがあったために
またプレベを使う事になったのですが、やはり上手く音を出す事が出来ません。
そこで困り果てて先輩のベーシストの方にレッスンを受けたのですが、
そこで目から鱗が落ちる様な体験をしました。
筆者はベースのストラップをかなり下げて弾いていたため
プレベのピックアップの遥かに上の方でピッキングをしていたのですが、
先輩にピックアップの真上の方で弾いてみるように言われやってみると
それまでとは全然違う音が出ました。
音が明らかに太くなり、ピッキングのニュアンスや音の芯が出てきて抜けが良くなりました。
この経験で筆者が理解したのは、
ベースという楽器はニュアンス出すのがとても難しく
ベースを弾く位置によって出る音が全く違うという事です。
例えて言えば歌う時にマイクを口元に近づけて歌うか、遠くに離して歌うかという位の違いがあるように感じました。
何故なら楽器のピックアップとは弦の振動を拾うマイクみたいなものだからなのです。
そしてピック弾きでも指弾きでもこれは同じ事で、
ベースで抜けの良い音を出したいならピックアップの真上の方で弾いてみると良いと思います。
ちなみにジャズベは低く構えてピックアップよりも上で弾いても芯が出る楽器なのですが、
両方のピックアップの真ん中で弾くようにするとさらに芯がある音が出ます。
そしてミュージッマンタイプのベースなら、ピックアップのあるブリッジ側で弾いてみる事をオススメします。
きっとあなたのベースの持っている特徴が最大限に引き出されるはずです。
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2.余分な低域をカットし、中域を削りすぎない。

あなたにとってベースという楽器の最大の魅力は何でしょうか?
もちろん人によって様々でしょうが、
やはりズンと身体に響く低音がベースの持つ最大の魅力の1つと言っても過言ではないと思います。
そしてその魅力にハマった人ほど陥ってしまいやすいのが「EQで低音ばっかり出しすぎ病」です。
筆者も依然はこの病にかかっていましたが、今は少しずつ改善されつつあります(治すのは大変でした)
ベースの低音はとても心地良い分、他の楽器の音をマスキング、つまり覆い隠して聞こえにくくしてしまいがちです。
つまりバンド全体で音を出す時には、
ベースの出している低音の中でも必要最低限のものをバランス良く出していく必要があります。
例えばバスドラムと同じ帯域の100Hz以下の低域の音はなるべく少なくしたり、
歌やギターとカブっている中低域や中高域などはあまり出しすぎ
ずにバランス良く保ったりなどです。
そして「EQで低音ばっかり出しすぎ病」の人の症状がさらに進行すると併発する病が「ドンシャリ中毒」です。
この「ドンシャリ病」はEQで低音を上げるばかりか中域を大きく削ってしまい、さらに高域を上げすぎてしまう事で
線が細く耳に痛いベースの音になってしまう病です。
未だに全国に多くの患者がいると言われています。
このドンシャリの音はベースだけで聞くぶんにはとても心地良く聞こえるのですが、
バンド全体で鳴らした時には全く抜けない音になってしまいます。
この音の問題は「中域を削りすぎる」事にあります。
先ほど中域は上げすぎないほうが良いと言いましたが、逆に下げすぎない事も重要になってきます。
必要なバランスはバンド全体の音色などにより異なってきますが、
大体の場合ですと中域を上げる場合は13時〜15時まで、下げる場合は10時〜11時くらいまでにしておくと良いと思います。

3.エフェクターを直列で繋ぎ過ぎない

よくベースはアンプ直が最高!という話を聞きますよね。
あれって実は本当なんです、それには実はこんな理由があります。
筆者はそれまてまベースのエフェクターを4〜5個ほど直列で繋いで使っていましたが、
一緒に仕事をさせて頂いた先輩のギタリストの方から
「ベースの音が音痩せし過ぎて重心が上がってしまっている」
とご指摘を受けました。
そこでその先輩が実演して下さったのですが、
今まで直列で複数個繋いでいたエフェクターを外してアンプに直接繋いだ音との聴き比べをしたところ、
今までどんなプリアンプで作ってきた音色よりも重心が低く、芯のある低音が出たのです。
エフェクターを通すと楽器は必ず音痩せをしていきます。
そして音痩せをすると音の解像度が低くなり、繊細な超低音や超高音がどんどん削られていく事になるのです。
これがギターであれば超低音などは必要無い帯域なので、4〜5個直列でエフェクターを繋いだところでそんなに問題は無いのですが
これがベースの場合にはベースにとって1番おいしい超低域が削られてしまうので、
1つや2つエフェクターを繋ぐだけでもベースが軽い音になる原因になってしまいます。
そしてその軽い音になった状態でEQの低音を上げようとすると余分な他の楽器もマスキングしてしまう低域も一緒に上げてしまう事になり、
モワモワとした「抜けない低音」になってしまいます。
なのでベーシストでエフェクターをたくさん使いたい人は、必ずスイッチャーの使用をオススメします。
そして筆者はその経験以降はチューナーとプリアンプの2つだけしか繋がないようにしています。
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おわりに

いかがでしたでしょうか。
ベースは実はとても繊細な楽器で、
少しの変化でも大きくバランスが崩れたりしてしまう楽器なのだと
筆者もまだまだ学ぶ事が多いです。
だからこそ深く掘り下げていく事が出来る面白い楽器なのだと思います。
それではありがとうございました。
またお越しくださいませ。
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